来港から早2年。香港にいる今に不満はないけれども、根を張るような場所ではない、というのがこの2年での自分なりの結論のようなもの。香港にハマって永久居民の資格を取得して住み着いてしまう人も多いそうだけど、自分に限ってはそれは99%無い。街中、バス、地下鉄、至る所で広東語でまくしたてている香港の人。広東語を理解できるようになってからは、余計に鬱陶しくなった。何もかもが性急で、常に何かに追い立てられているような雰囲気。たまにストレスを感じてしまうのも事実。
 2年前まで埼玉の片田舎に住んでいて、都心から少し離れていたけど、静かな良いところだった。家賃も安くて、都内ワンルーム程度の予算で駐車場付き2DK。近所には宮脇書店スーパー銭湯があって、給料日前などお金の無いときは立ち読み、長風呂でのんびり時間潰し。お向かいに住んでいるお婆さんと洗濯物を干しながら世間話をしたり、冷房の効かないポンコツ中古軽自動車であてもなく走ったり。貧乏ながらもゆるゆると過ごしていたあの頃が懐かしく。うーん、もう2年か。